C級呑兵衛は、酒の薀蓄を語れるほど酒を知らない(ま、だからC級なんだけどね)が、太田和彦氏の存在は知っている。彼は、デザイナーを本業としながらも、居酒屋巡りの大家ですな。会ったこともないんだけど、C級呑兵衛は勝手に師匠と思っている。
店のマスターと、この太田和彦氏の話で盛り上がった店がある。
石橋の「宵ノKOFUKU」だ。
和テイストで温かみのある、お洒落で落ち着いたバーで、日本酒・焼酎をメインにしている。ジャズが流れてますよー
焼酎を呑ませる店は結構あるんだけど、日本酒となるとぐっと減る。
日本酒に対する固定観念(二日酔いしそうとか)が、特に若い人にとって敬遠されがちで、日本酒の消費量は年々減少傾向にある。
一時、日本酒ブームもあったのに、焼酎ほどに定着しなかったし、今ではハイボールがもてはやされるときた。
ま、焼酎やハイボールに比べれば、日本酒1杯の値段が高いというのもあるかもしれないね。
実は、この店を知った頃は「日本酒を取り揃えたバー」という情報を耳にしていたのね。で、実際にはそうだったらしく、マスターのこだわりがあるんだあと感じていた。ところが、客のニーズは、そのこだわりと決してイコールにならないところが惨い。やはり、焼酎の比重を上げざるをえなくなったようだ。
でも、マスターのこだわりがなくなったんではなくて、普段、焼酎を好む人達にも日本酒を味わってもらおうと、イベントを開催したりもしているそうだ。
話せば話すほど、「日本酒がとっても好きなんだ~」としみじみ伝わってくる。
これだけさ、日本酒の話をしておいて焼酎「赤霧島」を注文するC級呑兵衛はいかがなものかと思うわ。
言い訳じゃないんだけど・・・
バーだと、おそらくどこかで食事をし2軒目以降で来る人が多いと思うんだけど、C級呑兵衛は開店時間くらいに訪れたのね。ところが、C級呑兵衛はこの段階ですでに2軒目で、1軒目に日本酒飲んじゃってたから。
お通しの木綿豆腐には、うにくらげが鮮やかにのってますな。
「何だ?メニューが面白いことになってるぞ」
人の造りし干もの(600円)は、富山湾のほたるいかを素干しにしたもので炙って出してくれる。干していることで凄くいかの風味が活きてるね。内臓のちょっとした苦味が酒を進める。
万願寺ししとう焼き(400円)に、れんこん焼き(450円)をもらおうかな。
このれんこん、めっさ美味いな。徳島産の大きなれんこんなんだけど、このシャープなシャキシャキ感がたまらん。
焼酎は「極みの炎」(700円)に。さつま無双の限定モデル。
紅さつまを焼き上げて仕込んだ、焼芋焼酎だ。焼芋焼芋してなくて、程よい風味とコクが食事をじゃましない。
メニューとしては世界の中心でアイを叫んだつけものとしてあるんだけど、これ秋田のいぶりがっこ。これを少し出してもらった。大根の漬物なんだけど、この香ばしく、そしてブリブリ感がサイコー。
マグマダイバー(1200円)は、鶏と葱の朴葉味噌焼きだ。味噌をたっぷり目に使用し、柔らかい鶏とシャキッとした葱がダイブしてる。味噌だけでも呑めますわな。
焼酎のラインナップが充実しているとは書いたけど、「呉春」は特吟まであるし、C級呑兵衛が好きな「浦霞」、「八海山」や「立山」なども揃っている。ここに、限定の仕入れものもあったりするから、日本酒好きは要チェックだ。
■「行ってみたい」とふと思った人へ
店名:宵ノKOFUKU
場所:池田市石橋2-15-33
時間:18:30~27:00 水休
電話:072-761-6803