ちょっと行ってみたかった居酒屋だったんだよね。
イニシャルS氏と足を運んでみることにした。
JR東京駅はえらく大工事、周辺には背の高いビルがビシビシ建っている。
駅前でも、渋谷や新宿のように華やかな感じはあまりないわね。
そんな中に、ええ感じの縄のれんが。
「ふくべ」だ。
ジャッキーチェンの「酔拳」を思い出すわね。酒を入れる瓢箪、美味そうに呑むんだよなあ。それにどんなけ入ってんだよ、って感じで。あれ真似してみたいね~
このふくべとは、その瓢箪のことなんだよね。
イニシャルS氏と共に年季の入った引戸を開ける。
ラッキーなことにカウンター席に座ることが出来た。奥のテーブル席も満員御礼だ。
おー大阪でいうと「明治屋」を思わせる、すばらしいロケーション。
日本酒の一升瓶がびっしりというのもさることながら、奥には酒樽がドーン、年季の木札に酒の銘柄、熱燗器・・・
席に着くと、お盆が出され、その上には割り箸、お昆布に猪口。これだけでも泣ける。
熱燗に、おでんもらおうかな。おでんは大根、豆腐にあと1種好きなものを選べる。C級呑兵衛は蒟蒻もらおうっと。どれも具材が大きくて、食べ応え十分。あー優しい味わいだわ~ダシも、よーしゅんどる。
徳利の「ふくべ」の文字もいいねえ~
熱燗を普通に頼むのとは別に、あの酒樽の酒が呑めるんだよな。
「あの樽で。常温で」あいよ、と出された
「菊正宗」。杉樽の香りがたまらん。
お造りの3種盛(たこ・いか・まぐろ)もらおうかな。それに塩らっきょう。
この店では、あまりがっつりしたメニューがないから、
仕事帰りのサクッと呑み、もしくは、どこかで呑んできた後に寄る店な感じかな。でも、いきなりここに来て居座りたい雰囲気だ。
もー塩らっきょうが美味い。酒、酒ね。
樽酒以外には、
「賀茂泉」を。久々だね、これ美味いんだ。
さっき、樽酒を頼んだら「そろそろ底に・・・」みたいなことを話してたんだよね。
だから、注文の時、「あ、いけます?大丈夫ですか?」と聞いたんだけど、大丈夫とのこと。
その後、大きな樽酒を入れ替える作業に。隣りの常連さん曰く、「これは、めったに見ない光景だよ」
そして、エイヒレに、はんぺん焼き。
はんぺんって、こんなにホワッホワした食感なんだ。
いやあ、気分が穏やかになりますなあ。この雰囲気に呑まれているのかな。
我々2人を挟むように3人常連のおやっさんが、途中からトーク炸裂。
そもそもイニシャルS氏のガラの悪い大阪弁の声が大きいからなんだよ。
3人のうち2人は大阪に来たことがあり、ひとりは昔、明治屋にも足を運んだことがあるとか。
東西の互いのよいところを語りながら、わーわー盛り上がる。こうしたコミュニケーションもいいもんだ。
いや~もっと、色んな酒を呑んでみたかったな。これは、絶対にまた来よ。
■「行ってみたい」とふと思った人へ
店名:ふくべ
場所:
東京都中央区八重洲1-4-5時間:16:30~23:00(土~22:00) 日祝休
電話:03-3271-6065