「・・・だって、宮城でだってそうなんだから。」新橋駅前で人垣を作り、笑いの一つでもとってんだもの。その人垣の先に見えるのは、
浅野史郎氏だった。
それを横目に狭い路地へと急ぐ。
軽く立ち呑みのできるところがあればいいが・・・
そんな中、見つけたのが
「野焼」だ。
「いやあ、ここなら」と安心して外カウンターに手をおいたが、「あ、何だ店内もあるんじゃん。」
というよりも、
明らかに店内の方が人がいっぱいだし、シェア的には立ち呑みは完全にヤラれている。
ま、でも本当にサクッと終わりたいし、このシチュエーションを求めていたからこれでいいや。
炭火で焼く串から、モクモクと煙が夜空へと舞っていく。
大将の慌しさとこの雑然とした空間が、かえって食欲をそそるねえ。
瓶ビールに砂肝とネギマ(1本110円で2本より)を頼んだ。
ふと見ると、
「新橋は人情あふれる路地裏か」いいね、関西のノリもそんな感じなんだけど、東京のいなせな感じの中で繰り広げられるコミュニケーションも好きだ。
横にはおやっさん二人が立ち呑み。常連なんだろうね。
一人が店の大将に、
「熱燗おかわり。さっきのあれ常温だよ。全然熱くなかったし。」
すると、大将、
「あれ?おっかしいなあ~」と言いながら徳利を下げる。
その後、燗をするんだけど、湯からあげるとき、わざとその客に向かって「ア、アツ!」とプロモーション活動。
それから客に出していた。その白々しさに客もクスッとくるわけ。
でも、それは「常温だよ」の投げから始まっているコミュニケーションだ。客は酒を待つ間、大将からの返りを楽しんでいるのだ。
さらにかわとてっぽう(腸)を注文して、隣の客の会話をBGMに新橋の夜を楽しんだ。
■「行ってみたい」とふと思った人へ
店名:野焼
場所:
東京都港区新橋2丁目8-16 石田ビル1F電話:03-3591-2967
営業:15:30~22:30 日祝休