「よしみね乃里」で腹ごしらえをした後、山を歩いて下り、20分ほどで十輪寺に到着した。車は善峰寺の駐車場まで行くことなく、「よしみね乃里」の駐車場に止めさせてもらうことができたから、少し助かったぞ。
平安時代、最澄・空海が伝教している頃のお話、850(嘉祥3)年、文徳天皇が皇后の安産祈願のため、最澄が作った延命地蔵を安置したのが十輪寺の始まりだそうな。
石段をあがり、こじんまりとした門を抜ける。
靴を脱いで、建物(業平御殿)の中に入ると・・・向こうに庭が見えるな。畳敷きの部屋で、ある人は立って、ある人は寝転がって庭を眺めている。
寝転がって見るというのは、他ではなかなか出来ないことかもしれないね。実は、この庭、
「三方普感の庭」と言いましてな、立って見る、座って見る、寝て見る、その3つの見方で、感じ方が変わるのを楽しむということですな。
庭に近づいて・・・なるほど、中庭になっているのか・・・左手に高廊下、右手には茶室ですか。この小さな空間に、こんなに大きな桜が植えられているんですな。
桜が、天井の如く、中庭の全体を覆う。これはお見事。
桜の季節に、通り一面に満開の桜というのを期待してしまうけど、こういう桜もいいなぁ。気持ちが落ち着くわー
高廊下の回廊には、桜の花びらがはらはらと。
高廊下からみた茶室。ここは、入れないみたいですな。
高廊下の先には、重厚な本堂があるんだけど、これがまた素晴らしい建造物なんだよね。屋根の曲線美が、御神輿みたいなんだよねー。この表現、あながち間違ってなくて、鳳凰が屋根についた神輿のことを鳳輦(ほうれん)というらしいんだけど、この屋根、
鳳輦形というそうな。
さて、文章の最初の方に「業平御殿」と、ちょい出ししたけど、『伊勢物語』や、小倉百人一首の「ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くゝるとは」でもお馴染み、
在原業平。ここ、彼が晩年に暮らした場所なんですな。
敷地内に、彼のお墓も静かに安置されている。
境内を裏に回ると、少し小高い丘になっていて、そこをとことこと歩いたその先に、なぜか石で積み上げられた
塩釜が。
在原業平が、難波の海水を運んで塩焼きの風情を楽しんだと言う・・・なんで、そんな楽しみ方を思いついたんやろ・・・
これから夏にかけては、青紅葉がいいみたいだけど、
桜はこんな感じで楽しめたぞ。この中庭の桜だけで、この存在感。
十輪寺周辺は、長閑な山道なんだけど、無人の野菜販売所があったり、ちょっと、草陰を覗くと、土筆が生えていたり。
あー!筍が完売しとるやないかー、チクショー
なんか、いつもと違う楽しみ方が出来た気がするなぁ。
青紅葉もよさそうだから、また行ってみようかな~
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